診療科目 耳鼻咽喉科
・耳のアナから鼓膜までの間は外耳道と呼ばれています。
・耳アカ(耳垢)は主に外耳道の入り口近くにある分泌腺で作られています。
・そのため、耳垢は特に入り口の付近にたまりやすくなっています。これを耳垢栓塞(じこうせんそく)といいます。
疾患原因
・外界にさらされている外耳道は、入浴中の赤ちゃんの耳にお風呂のお湯が入って化膿してしまったり、耳アカをためたまま水泳をして感染を起こしてしまったり、習慣的な耳掃除のしすぎにより外耳道の皮膚を傷つけて炎症を起こしてしまったりなど、耳ダレを起こしやすい場所です。これを外耳道炎と呼びます。
・通常はブドウ球菌などの細菌感染によるものですが、すごくかゆくて、白っぽくてネバネバする耳ダレが大量に出る場合には、真菌(アスペルギルス、カンジダなどのカビ)が原因のこともあります。
症状解説
耳がかゆくなったり、耳ダレが出ます。
治療法と注意点
・耳掃除のコツとしては、耳の入り口近くにある耳アカだけを取るようにして、耳の奥の方の皮膚をこすり過ぎないようにすることが大切です。
・綿棒などの使いすぎも皮膚の表面のワックスを除去しすぎてしまうので、注意が必要です。
・耳アカにはカサカサした耳アカ(乾性耳垢)とワックス状に湿ったアメ耳(湿性耳垢)がありますが、これは遺伝によって決まっているものであり、どちらも病的なものではありません。
・外耳道炎の治療は耳ダレを丁寧に除去してきれいにしたあと、炎症を抑えるお薬を塗るか点耳(目薬をたらすように耳に薬をいれる方法)をします。症状が強い場合は、かゆみ止めや抗菌剤の内服も併用します。
・基本的には感染症なので、原因の除去に適したお薬を選択することが最も重要です。
・また、カビに対する点耳薬はしみることが多いので、使用の際には注意が必要です。
関連疾患(細目)
外耳道湿疹
真菌性外耳道炎
外耳道真珠腫
閉塞性角化症