診療科目 耳鼻咽喉科
鼻から突然に出血する病気です。耳鼻咽喉科領域の救急薬品疾患の一つです。
子供によくみられる単純性鼻出血と、血液疾患や高血圧症などのなどの全身病に伴う鼻出血とがあります。
疾患原因
・鼻の入り口近くのしきい(鼻中隔)には血管が密に分布していて、外から体に入ってくる空気を暖めたり、冷やしたりする働きがあります(車のラジエターのようなもの)。
・また、鼻の奥の方には太い血管が分布しています。
症状解説
・アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎のある子どもでは、鼻の入り口がただれて、かゆいため、指を入れるのがクセになっていることが多く、この鼻中隔前方(キーゼルバッハ部位)の粘膜を傷つけて、出血がおこります。
・朝、起きて急に冷たい水で顔を洗ったり、のぼせたりしてじわじわ出血します。
・お年寄りでは鼻の後ろの血管が突然に破れて、大出血することがあります。特に高血圧や動脈硬化のある人に多くみられます。
治療法と注意点
・鼻の前からの出血では、鼻のあなにガーゼやティシュペーパーをつめて両わきから10分くらい強く圧迫します。
・同時に鼻のつけねをぬれたタオルや氷で冷やすと良いでしょう。
・頭は下向きにして、のどに回った血液を飲まないように口から出します。
・上を向いたり、首をたたいたりしてはいけません。
・お年寄りなどで、出血が多い場合は横にして、できるだけ鼻にガーゼをつめて、圧迫し、息がつまらないように 注意しながら、口から血液を出させます。
・出血部位が明らかで、鼻の入り口近くのものは電気メスで痛んだ血管を凝固して止血します。
・鼻の後ろからの出血はなかなか止まらないことが多いので、医師を受診しましょう。
・鼻出血をくり返す場合は、血液の病気や、鼻のおできの可能性もあるので、一度、耳鼻科医に相談して下さい。
関連疾患(細目)
特発性鼻出血
症候性鼻出血
反復性の鼻出血