診療科目 耳鼻咽喉科
・声の使い過ぎなどで声帯に炎症性のポリープができて、声がかれる病気です。声を使う人に多くみられます。
疾患原因
・声は喉頭にある左右一対の声帯が振動してでます。
・声を使いすぎると、声帯に炎症を起こし、腫れがきて声がかすれます。
・これが慢性化すると声帯の一部が血行障害を起こして、ポリープとなります。
症状解説
・ポリープができると発声時に空気がもれて、声がかれます。
・声帯ポリープは声帯結節、声帯ポリープ、ポリープ様声帯の3種類にわけられます。
・声帯結節は声帯の前方1/3に両側性にできることが多く、小児では大声で話す男子によくみられ、成人では女性に多く発生します。
・声帯ポリープは成人の男女にみられ、通常、片側性で声を酷使する職業の人に発生します。
・ポリープ様声帯は、両側の声帯が全体的にむくんで生じる ことが多く、ひどい声がれになります(ダミ声)。症状が進むと呼吸困難を起こすこともあります。タバコが原因になる場合もあります。
治療法と注意点
・まず声の安静が大事です。あまり大きな声で話したり、長くしゃべるのはやめましょう。
・同時に、のどネブライザー治療(吸入療法)と炎症止めのクスリを内服します。
・携帯用のどスプレー(炎症止め)も効果があります。これは1日1、2回のどに噴霧します。
・これらの治療を数カ月行っても効果がない場合は、手術をします。
・手術は原則として入院の上、全身麻酔で行います。手術時 間は1時間ほどで、入院期間は7日くらいです。術後、数日間は声を出さないことが必要です。
・手術はのどに喉頭鏡を入れて、声帯を顕微鏡で観察しながら、病変部分を治療します。
・声帯結節や声帯ポリープではポリープを切除します。
・ポリープ様声帯ではむくんだ組織だけを取り除き、声帯を正常に近づけます。
・いづれの手術も術後に声の安静と数カ月の外来治療が必要です。
・声を使いすぎないことが治療と再発予防の決め手です。
関連疾患(細目)
ポリープ様声帯
声帯結節
謡人結節