診療科目 耳鼻咽喉科
・睡眠時に呼吸が1分以上、停止する病気です。
・睡眠不足なるため、昼間にぼーっとしていたり、突然、睡魔に襲われるなど、作業効率が落ちます。
疾患原因
・睡眠時に、のどが完全に狭窄してしまい、通常の呼吸では息が出来ない状態です。
・睡眠時に呼吸停止を繰り返して睡眠過程が障害されるとともに、酸素を吸いませんので血液中の酸素濃度が低下します。
・夜間に熟睡が得られませんので、昼間の眠気、慢性的な疲労などが起こってきます。
・さらに重症化すると高血圧、心不全、肺の循環障害により突然死を引き起こすとまで言われています。
症状解説
・検査としては終夜睡眠ポリグラフィ(アプノモニタ)という器械で睡眠中のいびき、呼吸状態、酸素の濃度、心電図などを測定します。
・簡易型の器械もあり、自宅でのモニターも可能です。また、内視鏡、X線などで、のどや気道の狭窄部位を調べます。
治療法と注意点
・治療の目的は狭くなっている鼻咽頭腔、気道を広げることです。
・小児では生理的に扁桃が肥大しているので、10歳くらいまでは手術などはせずに、お薬で様子を見ることもあります。
・成人では持続的陽圧呼吸(CPAP)という夜間酸素マスクを装着して呼吸をサポートする方法がありますが、これは狭くなっている鼻咽頭腔を陽圧呼吸で広くすることができるので、睡眠時無呼吸の症状を改善するにはとても有効です。
・口腔装具(OA)を付けたり、手術によって鼻咽頭腔、気道を広げることもできます。
・鼻腔の狭窄には鼻中隔矯正手術、下鼻甲介切除術が行われ、咽頭の狭窄には口蓋扁桃摘出術と口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)が行われます。
・これらの手術は入院する必要がありますが、最近ではレーザーを用いた外来での日帰り手術をする施設もあります。
・レーザーで口蓋垂を削り過ぎると術後に瘢痕化を起こし、食べた食物が鼻に入ったり、声が変わったり(開鼻声)することがあるので、手術は慎重に選択する必要があります。
関連疾患(細目)
いびき
扁桃肥大