浦野耳鼻咽喉科医院
診療科目 耳鼻咽喉科
漢方薬に使用される主な生薬
麻黄(まおう)
原料:
マオウ科の地上茎
薬理作用:
エフェドリン様の交感神経刺激作用、中枢興奮作用。抗炎症作用や鎮痛作用。
使用方法:
強い薬理作用をもつ生薬なので、比較的急性期に短期間使用。いわゆる「熱い体を燃やして冷ます」薬。高齢者や虚弱体質のものには不眠、動悸、下痢などの副作用が出やすいので注意。
附子(ぶし)
原料:
キンポウゲ科トリカブトの根を減毒処理したもの
薬理作用:
アコニチンによる強心作用。鎮痛、抗炎症作用。グルコース-の代謝促進。
使用方法:
虚弱体質のものに使用する。いわゆる「冷えた体を体を温めて活力を与える」薬。高齢者に主に使用。乳幼児では動悸、のぼせ、吐き気などの副作用が出やすい。
人参(にんじん)
原料:
朝鮮人参の根
薬理作用:
疲労回復促進作用、抗ストレス作用、消化吸収促進。
使用方法:
虚弱体質のものに使用。実証に使うと興奮、不眠、のぼせなどの副作用が出やすい。
柴胡(さいこ)
原料:
セリ科のミシマサイコの根、サイコサポニン
薬理作用:
抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗ストレス作用、中枢神経作用、免疫調整作用など。
使用方法:
慢性疾患一般、体質改善など。
甘草(かんぞう)
原料:
マメ科カンゾウの根
薬理作用:
鎮痙作用、抗潰瘍作用、ステロイド様の抗炎症・抗アレルギー作用。
使用方法:
ステロイド作用による副作用に注意。
桂皮(けいひ)
原料:
クスノキ科ケイの樹皮
薬理作用:
発汗、解熱、鎮痛、利尿作用。
芍薬(しゃくやく)
原料:
ボタン科シャクヤクの根
薬理作用:
筋肉痙攣弛緩、腸管運動調整作用。
使用方法:
腹痛、頭痛、下痢など。
牡丹皮(ぼたんぴ)
原料:
ボタンの根の皮
薬理作用:
抗炎症、抗アレルギー作用、プロスタグランディン代謝、血小板凝集抑制など。
使用方法:
胃腸障害に注意。
厚朴(こうぼく)
原料:
モクレン科ホウノキの樹皮
薬理作用:
鎮静作用、筋弛緩作用、抗ストレス潰瘍作用、抗菌作用。
使用方法:
虚弱者では脱力倦怠、胃腸障害を起こすことがある。
大黄(だいおう)
原料:
タデ科ダイオウ
薬理作用:
大腸の運動亢進、下痢止め、抗菌作用、鎮静作用など。
使用方法:
加療投与で胃腸障害。
葛根(かっこん)
原料:
マメ科クズの根
薬理作用:
発汗、鎮痙、解熱、消化管運動亢進。
使用方法:
急性炎症に使用。
乾姜(かんきょう)
原料:
ショウガの根
薬理作用:
鎮痛、解熱、プロスタグランディン合成抑制など。
使用方法:
体液の停滞を改善。
桔梗(ききょう)
原料:
キキョウの根
薬理作用:
鎮痛、解熱、末梢血管拡張、血糖降下など。
使用方法:
痰がらみ、のどの痛みなど。
粳米(こうべい)
原料:
玄米
薬理作用:
下痢止め、滋養強壮。
五味子(ごみし)
原料:
マチブサ科チョウセンゴミシの果実
薬理作用:
鎮痛、鎮静、肝障害改善。
細辛(さいしん)
原料:
ウマノスズクサ科ウスバサイシンの根
薬理作用:
解熱、鎮痛、抗アレルギー、新陳代謝促進。
生姜(しょうきょう)
原料:
ショウガの根茎
薬理作用:
鎮痛、解熱、鎮咳、唾液分泌亢進、抗炎症、強心作用。
辛夷(しんい)
原料:
モクレン科コブシなどの蕾
薬理作用:
筋弛緩、抗アレルギー。
澤瀉(たくしゃ)
原料:
オモダカ科サジオモダカ塊茎
薬理作用:
コレステロール血症の改善、血液凝固抑制、利尿、止瀉。
大棗(たいそう)
原料:
クロウメモドキ科ナツメの果実
薬理作用:
抗アレルギー、抗消化性潰瘍、強壮効果。
当帰(とうき)
原料:
せり科トウキの根
薬理作用:
中枢抑制、鎮痛、解熱、筋弛緩、血圧降下、免疫賦活、抗アレルギー。
麦門冬(ばくもんどう)
原料:
ユリ科ジャノヒゲの根
薬理作用:
血糖降下、抗炎症作用、鎮咳、清涼効果。
白朮(びゃくじゅつ)
原料:
キク科オケラ、オオバナオケラの根
薬理作用:
利尿、血糖効果、血液凝固抑制、抗炎症、肝障害抑制。
茯苓(ぶくりょう)
原料:
サルンポコシカケ科マツホドの菌核
薬理作用:
利尿、抗胃潰瘍、血液凝固抑制、免疫賦。
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