診療科目 耳鼻咽喉科
・好酸球性中耳炎とは、中耳の粘膜に好酸球(血球の一つでアレルギー疾患と関連がある)が浸潤し、にかわ状の滲出液がたまる中耳炎です。
疾患原因
・全身のアレルギー性血管炎に伴って発症する場合と、中耳粘膜の局所アレルギーの場合があります。
症状解説
・難治性であり、多くの場合、慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、気管支喘息が合併しています。
・にかわ状のかたい貯留液が中耳腔にたまることにより、伝音難聴や耳閉感、耳鳴などが生じます。
・特に喘息の発作時に増悪することが多く、発作の軽快とともに耳の症状が治まることもあります。
・時に内耳に障害を与えることもあり、治癒不能な感音難聴を引き起こすこともたびたびあります。
治療法と注意点
・貯留液の除去方法として、鼓膜切開や鼓膜換気チューブ留置があります。
・また、ステロイドの鼓室内投与や全身投与も効果がある場合があります。
・感音難聴が生じた場合もステロイドの投与を行いますが、必ずしも聴力改善が認められるわけではありません。
・また、多くの場合に気管支喘息を伴うため内科、呼吸器科の医師との連携も非常に重要となります。
関連疾患(細目)
滲出性中耳炎
アレルギー性鼻炎
気管支喘息